馬籠宿に泊まってきたんですよ.
旧中山道沿いの宿場町で,木曽11宿の一番南です.かつては長野県だったのですが,越境合併で現在は岐阜県中津川市にあります.
中山道にはたくさんの宿場が連なっていますが,馬籠とお隣の妻籠は(鉄道の)中央線から外れているからか,古い風情が残っています.
馬籠宿の建物は火災による焼失で江戸時代のものは残っていないのですが,石畳の両側に多くが復元されて宿場の雰囲気が感じられます.
現代の我々にとってエキゾチックな宿場町に行ってみた,ということなのです.
なお,岐阜と長野の県境,というとすごい秘境を想像しますが,2025年9月13日に付近を通る中央自動車道の神坂PAにスマートインターチェンジが開業したため,高速道路から数分で馬籠へ到着できるようになりました.
古い町並みが再現されている,ということは,大規模な宿泊施設がない,ということでもあります.私たちは馬籠観光協会の宿泊情報を頼りに,唯一予約が可能だった「旅籠 俵屋」に泊まりました.
「一軒屋貸し切り」ということで,いったいどんな感じなんだろう・・・とドキドキしながら出かけました.結果からいうと,大満足の滞在になりました.
宿泊する建屋としての俵屋は,旧中山道の石畳沿いに宿場の真ん中少し上にあります.
非常にキレイにリノベーションされていて,エアコンも装備されています.お風呂は巨大な檜のバスタブがあり,お望みなら窓からの景色を満喫しながら入浴できます.
二階の部屋からは,旧中山道の石畳を見下ろすことができます.行きかう観光客で活気づく馬籠宿をのんびり眺められるとは最高です.
宿場内に泊まっていますから,夜や早朝の馬籠宿も満喫できます.平日の朝は小学生たちがランドセルを背負って歩いてゆく姿も見えて,生活者の町としての姿を垣間見ることができます.
俵屋を予約すると,チェックインの際は馬籠館というお土産屋さんに来てください,と言われます.馬籠宿は南から北に向かって坂になっており,大型バスの駐車場やお土産屋さんが南側にあります.
馬籠館は本館・別館・レストラン・喫茶とある大きなお店で,駐車場を併設しています.あらかじめ連絡しておくと,宿泊者用に駐車場を確保してもらえます.
お土産屋さんの店員さんにお声かけすると,宿泊担当の方が対応してくれます.対応は予想以上に丁寧でスムーズでした.チェックインの際は,荷物を含めて車で俵屋の近くまで送り届けてくれます.石畳は結構な旧坂なので,荷物を運んでいただけるのはとてもありがたい.
食事は弁当形式のものを届けてもらえます.夕食はなかなかに豪華な弁当で,質・量ともにとても満足しました.朝食も同様で,片づけていただく際に荷物を預かっていただくこともできました.引き取りは馬籠館とのことなので,チェックアウト後に観光してから荷物を受け取ることができます.
馬籠宿は外国からのお客さんがとても多いせいか,電子決済が非常に普及していますし,甘味処なども多くあって非常に快適な観光が楽しめます.
一方で,この快適さが往時の雰囲気といささか矛盾していると感じる方がいるかもしれません.快適な馬籠宿より,不便でもホンモノ感が欲しい,という方は妻籠宿のほうが適しているかもしれません.
両方行けばいいんですけどね.
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