2012年9月28日金曜日

パドヴァ市内の概要

パドヴァ市は人口20万人強の,ベネト州の中では大きな町です.町の中心である旧市街(チェントロCentro)は駅の南側にあります.真新しいトラムが町を南北に貫いていますので,これを基準にすると位置関係の把握が容易です.




駅からトラム通り沿いに南下し,ブレンタ川を渡ると旧市街に入ります.トラム通りのすぐ東側にアレーナ庭園があり,スクロヴエーニ礼拝堂(フレスコ画が有名だが見学は予約制)があります.

さらに南下すると,トラムの西側にラショーネ館,シニョーリ広場,ボー(Bo, 創立時のパドヴァ大)などがあり,この付近が町の文化的・商業的な中心になります.駅からバスやトラムを利用することもできますが,徒歩でも20分程度です.なお,パドヴァの町と大学は一体化しており,特定のキャンパスはありません.そのため,行き先を尋ねる際は「どのDepartmentに行きたいのか」を告げる必要があります.

トラムの通りから1本西に並行するローマ通りがめぬき通りになりますが,商店やカフェ,レストランなどは路地の奥まで分布しています.ローマ通りの南下を続けると突然景色が開け,水路のある広場プラート・デッラ・バッレに出ます.広場の南側にはさんでサンタ・ジュスティーナ修道院,東側にはサンタントニオ教会や世界遺産に指定されているパドヴァ大付属植物園があります.

2012年9月27日木曜日

パドヴァ・ヴィチェンツァご来訪のご案内


パドヴァ,ビチェンツァはベネチアにほど近い,北イタリアベネト州の都市です.1222年に創立されたパドヴァ大学のキャンパスを有し,豊かな農耕地帯の面と意外にも産業集積地の顔があり,非常に豊かな地域です.ヴェネツィア・ベローナ・ボローニャ等へも日帰りが十分可能ですので,どうぞお立ち寄り下さい.

日本からパドヴァへは,ヨーロッパ域内で乗り換えた上でヴェネチア・マルコポーロ空港(VCE)に至るのが一般的です.


公共交通を使う場合,VCEからバス[1](所要30分)もしくはタクシー(所要15分)でベネチア・メストレ駅(Ve. Mestre)へ行き,そこからイタリア鉄道(FS)[2]でパドヴァ駅へ(特急20分,普通40分)至るのが一般的です.日中の場合,メストレ駅へのタクシーは35ユーロ(ほかに荷物料などがかかる)均一料金のようです.このほか,空港からパドヴァへ乗り換え無しで向かうバス[3]も走っており,所要約70分です.このバスはベネチアのローマ広場(Venezia P.LE Roma)経由です.パドヴァのバスターミナルは駅に隣接しています.

複数人のグループであるとか,荷物が多い,とにかく楽なのが良い,夜遅くの到着で不安,といった場合は,シャトルサービス[4][5]が便利です.シャトルサービスの費用は時期や条件によって異なる可能性がありますが,貸切シャトルでおよそ100ユーロ弱です.空港からパドヴァ市街まで約30分です.

一旦ベネチア(島)に滞在される場合,水上バス[6]も有効な交通手段です.特にサンマルコ広場・ザッテレなど,海側に目的地がある場合,駅やバスターミナル(ローマ広場)からスーツケースを引きずってベネチアの迷路をウロウロするのは大変です.VCEの水上バス埠頭は,屋根付き歩道で空港ターミナルビルとつながっていますので,迷うことはないと思います.サンマルコ広場まで約90分です.なお,ベネチアからパドヴァへ船で向かう観光ツアー[7][8]もあります.ヴィラを巡り水門を通過していきますので,1日かかります.

なお,スイス・ジュネーブからは1日1往復のみ直行特急Eurocityがあります.また,ミュンヘンへはミラノ乗り換えで5時間ほどです.その他,パリ-ベネチアを結ぶ夜行列車なども運行されています.

[1] ベネチア空港・メストレ駅間バスATVO, http://www.atvo.it/index.php?lang=en&area=23&menuid=35
[2] イタリア鉄道 Trenitalia, http://www.trenitalia.com/
[3] BUSITALIA (SITA NORD) http://www.fsbusitalia.it/
[4] 乗合タクシーAirService, http://www.airservicepadova.it/en/who_we_are/company
[5] シャトルタクシーShuttle Direct, http://www.shuttledirect.com/en/php/airport_shuttle_direct.php
[6] 水上バスALILAGUNA, http://www.alilaguna.it/?funzione=1&contesto=1&valore=8&modo=6
[7] ボートツアーIl Burchiello, http://www.ilburchiello.it/
[8] ボートツアーI Battelli del Brenta, http://www.battellidelbrenta.it/home.php

パドヴァへ引っ越し

美しい建築の街ビチェンツァから,大学街パドヴァへ引っ越しました.

当初お世話になっていたアパートを空けなければいけない時期となり,大学へ列車を使わずに通えるパドヴァへ引っ越しました.ヴィチェンツァの街にもようやくなじんできた気分だったのでいささか残念でもありますが,心機一転パドヴァの暮らしをエンジョイしたいと思います.

パドヴァはベネト州の中では結構大きい街で,ビチェンツァ同様長い歴史を持っていますが,街並みはヴィチェンツァよりも近代的な建物が混在しています.美しさではヴィチェンツァに軍配があがりますが,利便性ではパドヴァが勝るといえます.

何より,中心街にあるスーパーやファストファッションのお店は日曜日でも営業している!これはなかなかすごいこと.週末の食糧確保がずいぶん楽になりました.

パドヴァでのアパート探しは結構難航しました.エージェントにお願いしたのですが,1年未満しか滞在しない私たちに対して,多くのオーナーは1年以上の契約を望むため,そもそも対象となる物件が少ないのです.それでも待てば海路の日和あり,で,理解のあるオーナー(英語もできる!)のおかげでチェントロに近い物件を借りることができました.アメリカ人と日本人は金払いが良い,というのは,多少の強みになるようです.

2012年9月1日土曜日

レンタカーを借りる

イタリアは鉄道国であると共に自動車社会.レジャーに出かけたり,大型家電店やらIKEAやらにでかけるためには,やっぱり車が便利です.

そういうわけで,我々もレンタカーを借りて使ってみました.ヴィチェンツァには米系大手のAVISとHertzのレンタカー店舗が揃っています.特に優遇会員ではない私は,価格を比べてAVISにしてみました.

よく言われているとおり,こちらの車はマニュアルトランスミッション(MT)車が多く,ビチェンツァのAVISにもHertzにもマニュアル車しか用意が無いようです.ヴィチェンツァのAVISはガソリンスタンドの隣にあって,車はガソリンスタンドの隅っこみたいなところに停めてあります.返却時,燃料を入れるのに迷わなくて助かります.

我が家は2度ほどAVISを利用しました.1度目はエコノミークラスで,黒いフォード・フィエスタでした.走行距離の少ないほぼ新車で,坂道発進の際に後退しない機構が付いていて助かりました.子供用にジュニアシートも借りましたが,日本の大手レンタカーと違って有料です.

それから,GPS(カーナビ)も借りてみました.ポータブルタイプ,いわゆるPNDですが,これがイマイチ.画面は小さいし,吸盤でフロントガラスに着けても落ちてしまうし,盗難防止のため,車を離れる際はいちいち外す必要があります.これでそれなりの代金がかかるので,1度きりで止めました.2度目以降は,携帯+Google Mapでナビです.

久しぶりの5速MTで,当初はクラッチを踏まずにエンジンをかけてしまったり,ラウンドアバウトの入口でエンストしてしまったりと散々でしたが,慣れてくるとなかなか活発な走りで,楽しく帰ってくることができました.

2度目は少し大きく,コンパクトワゴンを指定しました.割り当てられたのはルノー・メガーヌワゴンで,コンパクトとは言うものの,日本でいえば3ナンバーサイズです.スーツケースを運ぶ必要があってコレにしたのですが,やっぱり大きい.街中に駐車するときは少々冷汗です.この車は6速MTだったのですが,変速操作感はあまりよくない上にターボが効いてくる回転域が高めで,どうにも使いにくい感じでした.5速にしておいてくれたほうが,操作量が減って良いようにも思いました.

どちらの車も,ヨーロッパで主流のディーゼルです.車外にいると,ガラガラという音がそれなりに気になりますが,車内ではほとんどわかりません.それよりも,ガソリンエンジンに比べて上限回転数が低く,ギアシフトのタイミングがイマイチ掴めないでいます.ディーゼルはガソリンに比べてトルクが大きいから,低回転でつないでも良いのでしょうが,どうも感覚的に怖くてブワーンと回してしまいます.

そんなことがあっても,やはり車があると自由な気分で移動できます.これからもレンタカーとうまく付き合っていきたいですね.

それにしても,ヨーロッパはなぜいまだにMTばかりなんでしょうね.最近はATのほうがMTより燃費が良いケースも多いと耳にします.MT乗りのほうがカッコイイ,という感覚もあるのでしょうか.しかし最近は,ドイツ製大型高級車を中心にATも増えてきているようです.

当方が思うに,経済的にシビアな小型車に対して,良いATが無い(無かった)といいうのが未だにMTが多い理由なんじゃないかと思います.当方が運転した範囲でも,結構ギアシフトの機会が多いと感じたので,ヘボいATではイライラが募るのでしょう.アメリカのように,広大でギアシフトの機会が少なく,燃料代も安い国ならATがヘボくてもいいでしょうし,渋滞が深刻な日本だと,MTでは日常運転が辛いので頑張ってATが改善され,みんなATに乗るようになったのでしょう.