2016年11月27日日曜日

スナップマークで撮ってみる

ボディはSONY,ファインダーはNikon,中華アダプタを介してPENTAXのレンズ.

岳父の Super-Takumar 28mm を持ち出して撮影してみました.

一般にレンズは焦点距離が小さくなるほど,絞りを閉めるほど被写界深度が深くなります.被写界深度が十分に深くなる(あるいは撮影者が諦める?)とパンフォーカスになるわけですね.

使った Super-Takumar 28mm ではf=8.0と距離3mが赤字になっており,これを赤いマークに合わせる(設定する)とおおよそ1.5m~∞でピントが合う,いわゆるスナップマークがついています.ピント合わせ不要,というマニュアルフォーカス時代の便利機能ですね.

これを前提にニコンS2用ビューファインダーを付けてみました.光学ファインダーを覗くだけで撮影できるんじゃないか,という目論見です.EVFが嫌いなわけじゃないんですが,せっかくビューファインダーがあるので・・・2つのレンズが目標を見定めているなんて,なんだかステキ!

手許のビューファインダーは可変型,つまり焦点距離に応じて視野が変えられるタイプです.また,撮影対象との距離に応じて撮像部との視線角度のズレが変わりますので,シュー根元のレバーでファインダーの角度を変えられるようになっています.芸が細かい,と思うと同時に,ファインダーを適切に設定した上で構図を確認し,それから本体のファインダーでピントを合わせ,シャッターを切る,という動作をこなす必要がある昔のレンジファインダーカメラは大変だなあ,と思った次第です.


早速,スナップマークで撮ってみました.

技術とセンスの無さはとりあえず置いておいて写真を見てみますと,どうも遠景がシャッキリしません.おおよそ同じ敷地内にあるような物はハッキリ写っていますので,人物や物を撮るうえでスナップマークは有効だと思いますが,風景には向かないのかな.

もしかすると,マウントアダプターやレンズの個体差で無限遠にうまくピントが合わないのかもしれません.Super-TakumarのマウントはM42ネジなので,捻じ込み具合が甘いとかそいういうことがあるかも・・・ピントリングと絞りリングに挟まれて,レンズ本体の掴みどころが無いんですよね,この28mm.

2016年11月24日木曜日

α6000で撮ってみる

新しいシステムカメラが来たので,大喜びで被写体探し.

で,使うのはPENTAXレンズです.

多くのPENTAXユーザーと同じく,当方もFA43mmがお気に入り.35mm換算で65mmぐらいになります.

マウントアダプタを介してα6000に取り付けるので,当然ながらマニュアルフォーカス(MF)になります.ミラーレスカメラはいろいろなMFアシスト機能を持っているので,ピント合わせにさほど苦労することはありません.プログラムモードにしておけば,露出設定とピント合わせ以外は全て自動でカメラが何とかしてくれます.ISO感度も自動ですし.

ただ,手ぶれ補正機能が無いので,落ち着いて構える必要があります.

絞り開放付近で何枚か撮影してみました.FA43mmっぽい不完全さとSONYらしいドライな色で,ちょっと不思議な感じかも.自然物を撮ると,また印象が変わるのかもしれません.


こうして自己満足的に撮影していると,本来の画角43mmではどんな像が見えるのかな・・・などととりとめのない妄想をしてしまいます.これがα7の需要を喚起しているのか!

2016年11月19日土曜日

α6000のお迎えにあたって

さて,これまでレンズ交換式カメラはPENTAXしか知らない当方にとって,α6000をお迎えするのは文化の違いを受け入れることに相違ありません.まずは準備をば・・・というわけで早速アマゾンから3点の荷物が届きました.

1つ目はシューカバー.ソニーのホットシューは何やら繊細な端子が入っているのですが,α6000独自の特色として剥き出しです.これはソニー一族でも唯一とか.

純正品がソニーストアで買えますが,1000円近くします.Amazonでは激安の水準器付きシューカバーが人気の様子でしたが,α6000は上面フラットなデザインが自慢とのことだったので地味なものを選びました.「ソニーマルチインターフェースシュー用」と明記されていて391円.これでも高いですよね.

2つ目,ボディキャップ&レンズリアキャップ.レンズキットの場合,最初から標準ズームがセットされた状態で梱包されています.きっと動作確認してそのまま詰めているのでしょう.レンズリアキャップを使いまわすのもなんだか侘しいので,セットになっているキャップを買いました.

中国から海を渡って直行してくる激安品もあるようなのですが,日数がかかるとのことだったので少々贅沢しました.きっと中身は同じでしょう・・・箱入りで550円.ロゴなし.純正品はそれぞれ1000円弱するようです.

3つ目,マウントアダプタ.どの程度活用するかは別にして,これまでのペンタレンズがなんとなく勿体ないので,マウントアダプタを買ってみました.α6000の高速AFをガン無視の態度です・・・

マウントアダプタは高いの安いのいろいろありますが,比較的安めのものを選んでしまいました.でも,梱包はしっかりしていて箱もカッコイイ.使い心地はこれから検証です.1899円.

正直,シューカバーとボディキャップ&リアキャップは最初から入れといてほしいです.ペンタックスの場合,レンズキットは単にボディとレンズを同じ箱に詰めただけだったのですが,ソニーはわざわざ梱包も変えてくるんですね・・・

2016年11月18日金曜日

イタリア大使館別荘記念公園

中禅寺湖のイタリア大使館別荘記念公園に行ってみました.

中禅寺湖には複数の外国大使別荘があったそうで,避暑地として非常ににぎわったそうです.いまではイギリス大使館別荘とイタリア大使館別荘が記念公園となって公開されています.なお,フランス大使館の別荘は現役です.

イタリア大使館の別荘は木造の建物なのですが,外装・内装とも非常に凝った造りになっています.壁面が木目(木の皮)を生かした市松模様になっていて,和風建築っぽいのに洋風建築の趣もある,という不思議な魅力を持っています.

目の前に広がる中禅寺湖の風景に目を奪われますが,内装も天井まで抜かりなくデザインされていて,さすがイタリアと感じさせます.一部,復元された部分との差が大きくてちょっと痛々しい・・・

現在は栃木県の所有となっているそうで,端部のカフェスペースではコーヒーとお菓子をいただくこともできます.

贅沢なことに,中禅寺湖畔には専用の桟橋があり,ヨット等で別荘へ乗り付けることができます.中禅寺湖の水は驚くほど澄んでいて,今が秋であることを一瞬忘れるほどです.

中禅寺湖金谷ホテルが湖の北側,つまり南面が開けたところに建っているのに対し,各国の別荘は湖の南側に建っています.あくまで夏の建物であるところに,さらなる贅を感じます.

2016年11月17日木曜日

いまさらだけどα6000



レンズ交換式カメラを買いました.いまさらだけどミラーレスのα6000です.

いままでPENTAX K-mを使っていたのですが,最近とみにAFの弱さが気になるようになりました.元からイマイチであったところに経年劣化が入り,かつ周りの新型デジカメの機能向上が著しいので余計にそう感じるのでしょう.

そのまま最新のK-1に行けたらいいのですが,さすがに高価ですし大きく重い.突然やってきた旧レンズたちの母艦も欲しくて,フランジバックの短いミラーレス機にした,というわけなのです.


(以下,自己満足的機種選定)

購入にあたって,慣れ親しんだAPS-C機にすることは決めていました.その他,持ち上げて写真を撮ることがあるので液晶が下向きにチルトしてほしいし,ファインダ(EVF)があると安心です.

フルサイズ(35mm版)も取り揃えるSONYが筆頭候補だったのですが,独自イメージセンサでいい絵を出すというフジにも心が惹かれました.

フジで「ちょっといいな」と思ったのはX-M1という機種.件のイメージセンサを搭載して一番安いのです.チルト液晶はちゃんと下を向くし.でもEVFなし,手ぶれ補正なしか・・・と思う間もなく既に廃版とのこと.後継機はX-T10,とはAmazon先生の弁.

このX-T10,確かに魅力的です.高性能なEVFを内蔵している上に液晶もチルトする.露出補正ダイヤルが便利そう.値段は少し高い.ただ,あちこちにボタンやダイヤルがついていて,古典的な一眼っぽい外観も含め「真面目に撮れよ」と言われているようで,なんというか性に合いません.

そういうわけで,お気軽・安価なα6000,ダブルズームキットを選びました.

RX100M3と大きさ比べ.これでほぼ同じ35mm換算画角.α6000+キットレンズだとびっくりすぐらい軽いです.コネクタカバーが「パチーン」と開くのが何気に気持ちいい.もう一本の付属レンズ,55-210mmはとても軽く持ち運びは楽です.RX100M3は望遠がかなり控えめなので,このレンズが補ってくれることを期待しています.

2016年11月16日水曜日

Nikon S2のこと

レンジファインダーカメラ,Nikon S2も当方の手許にやってきました.

ライカM3をライバルとして1954年に発表されたこのカメラは,PENTAX SPよりも1時代古いもので,岳父のさらに父君が購入されたもの.

レンズ交換式のレンジファインダーカメラに触れること自体がほぼ初めての当方にとって,非常に新鮮なメカです.

このころのカメラは貴重品だったのか,レンズやフードなど付属品のほとんどは革製のケースに収められています.なんというか,カッコイイ.

このNikon S2もヒット製品らしく,骨董品としての価値はあまり無いかもしれませんが昭和30年ごろの空気を今に伝えてくれるものだと思います.

ファインダーを覗いてピントリングを回していくと,2重の像が重なっていくのが見えます.たしかにピント合わせはできますが,非常に重たいカメラを構えつつジワジワとピンと合わせをするのは大変な作業ですね.

さらにファインダーに描かれた,撮像範囲を示す枠は標準レンズ用ですから,広角・望遠レンズに交換したときは外付けファインダーで視野を確認する必要があります.外付けファインダーで構図を確認して,ファインダーを覗いてピントを合わせ,ようやくシャッターを押す.大変だ・・・

カメラ本体は,スローシャッターの調子が悪いのですが,そのほかの部分は大丈夫な様子.こちらも整備に出してみようかな.

箱の中には領収書や保証書が収められていました.このNikon S2は1955年(昭和30年)10月4日に購入されたことが分かります.保証書のシリアルナンバーは今もニコンに記録されているのでしょうか?ボディ+標準レンズで57,465円と記されていました.

2016年11月12日土曜日

PENTAX SPのこと

岳父は写真部だったと聞いています.

当然のように,東京オリンピック時代のベストセラー,Asahi PENTAX SPも遺されたカメラに含まれていました.

昭和30年代の終わり,1960年代.日本全体が若々しく,日々成長していた良き時代のカメラですね.

既に50年以上経過しており,カメラ本体は「典型的な故障状態」,つまりミラーがアップしたまま戻らず,露出計用電池ぶたは液漏れ腐食で固着,という状態.修理してくれるお店はまだあるようなので,そのうち出してみようかな.

付属の50mm f1.4レンズの他,28mm f3.5と135mm f3.5も揃っています.どれもM42マウント,つまり大きなネジのようにレンズを本体へ捻じ込むシンプルなシステムです.

私は*ist Dから一眼に入ったので,いくつかPENTAXのレンズを持っているのですが,この当時のレンズはとにかくスリムなのに重いのが印象的.SP本体も金属のカタマリですから,これらをしっかり構えて手動でフォーカスしつつ写真を撮る,というのはプロフェッショナルの作業ですね.

PENTAXのデジタル機,2008年発売のK-mと並ぶ.形状だけでなく重量感もかなり違います.手ぶれ補正は頼りになりますが,フォーカスの精度と速度が何とも・・・レンズはそれぞれSuper Takumar 50mm f=1.4とDA35mm f=2.8 Macro.
SPにはいわゆるアクセサリーシューがありませんが,岳父のSPには接眼部に差し込む形のシューアダプターが付けられていました.ASAHI PENTAXのロゴ入りです.

2016年11月10日木曜日

yPad買ってみた



yPad買ってみました.ギャグなのか本気なのか,iPadにサイズを合わせた一種のダイアリーです.既にVer. 7らしい.

当方,スケジュール管理はもっぱらGoogle先生にお願いしているのですが,どうもプロジェクト管理というか,予定と実際のズレを管理をする方法が見つけられないでいます.

そこで書店で見つけたコレを使ってみることにしました.使うといってもかなり消極的で,持ち運びはせずオフィスの机上に置いておいて,とにかく「作業が終わったら書きこむ」という日記的運用です.

実際使ってみると,良いような悪いような・・・紙に書くので,フォーマットをフレキシブルに逸脱できるのは良いのですが,遠い〆切の管理が難しい.

それでも,予定していた時間の過不足を振り返ることができる点や,自分がアイドリングしていた時間について検討することができるような気になるのは良いことかも.

この標準yPadは見開き1つで2週間のスケジュールを管理する形式になっていて,次の見開きがメモページになっています.が,メモページがこれだけでは本格的に手帳の代わりにはなりません.他のツールと混用する,というところがyPadの特徴でもあり弱点でもあるように思われます.

なお,半分のサイズのyPad miniや,倍のサイズでyPad proというのも出ています.著者はどこまで本気なのかな.

おおよそB5版サイズのyPad.当方愛用のA5用ノートカバーとほぼ同じ大きさ.大きな帯を取ると表紙は地味.
ペンホルダでラミーさんと一緒.いろいろこだわりがあってデザインされているらしいyPadだが,紙質は万年筆との相性があまり良く無い印象.インクが広がり易い割に細いペン先で書くと引っかかるような・・・

2016年11月8日火曜日

Contaflexのこと

私の手許に何台かの「ちょっと古い」カメラがやってきた.

他界された岳父がお持ちであったもの.メカ好きの当方にとのご厚意に甘えていただいたものです.

特別な珍品・貴重品は含まれておらず,ほとんどが当時のベストセラーモデル.それだけに,当時の人々はこういうレンズで世の中を映していたんだなあ,と俄然興味が沸きました.

ZEISS IKONのマークが眩しいこのContaflexもその1台.Wikipediaによれば1953年発売で,1955年には露出計付きの後継機に切り替わっているので,60年以上前のカメラです.きれいなケースに収められてはいましたが,レンズやファインダーの汚れ・曇りは致し方ないところです.

当方が驚いたのは,いわゆる一眼レフであること.ライカM3やニコンS2が1954年の登場で,その後もしばらくレンジファインダー型のカメラが花盛りだったのに,これほど早く一眼レフが市場に出ていたとは.なお,ニコンFの登場は1959年とのことです.

一眼レフなので,レンズが見ているものがファインダーで見えます.ただし,クイックリターン機構が無いので,シャッターを押すとファインダーは真っ暗になります.

レンジファインダー型のカメラは,レンズが見ているモノと撮影者が見ているモノが少し異なります.1枚撮影したら目の前が真っ暗になることと引き換えにしても「見ているままのものを撮影したい」という意欲が,Contaflexには感じられるような気がします.

Contaflexのミラーはフィルムの巻き上げ時に降りてくる.なので,巻き上げ前は真っ暗(左).レンズ側にシャッターがあるのですが,ミラーが下りると開くようになっていて,ファインダーが見えるようになります(右).レリーズするとシャッターが一旦閉じてミラーがバコンと上がり,再びシャッターが開閉して撮影が行われます.よくメカだけでこんな動きができるものですね.