他界された岳父がお持ちであったもの.メカ好きの当方にとのご厚意に甘えていただいたものです.
特別な珍品・貴重品は含まれておらず,ほとんどが当時のベストセラーモデル.それだけに,当時の人々はこういうレンズで世の中を映していたんだなあ,と俄然興味が沸きました.
ZEISS IKONのマークが眩しいこのContaflexもその1台.Wikipediaによれば1953年発売で,1955年には露出計付きの後継機に切り替わっているので,60年以上前のカメラです.きれいなケースに収められてはいましたが,レンズやファインダーの汚れ・曇りは致し方ないところです.
当方が驚いたのは,いわゆる一眼レフであること.ライカM3やニコンS2が1954年の登場で,その後もしばらくレンジファインダー型のカメラが花盛りだったのに,これほど早く一眼レフが市場に出ていたとは.なお,ニコンFの登場は1959年とのことです.
一眼レフなので,レンズが見ているものがファインダーで見えます.ただし,クイックリターン機構が無いので,シャッターを押すとファインダーは真っ暗になります.
レンジファインダー型のカメラは,レンズが見ているモノと撮影者が見ているモノが少し異なります.1枚撮影したら目の前が真っ暗になることと引き換えにしても「見ているままのものを撮影したい」という意欲が,Contaflexには感じられるような気がします.
Contaflexのミラーはフィルムの巻き上げ時に降りてくる.なので,巻き上げ前は真っ暗(左).レンズ側にシャッターがあるのですが,ミラーが下りると開くようになっていて,ファインダーが見えるようになります(右).レリーズするとシャッターが一旦閉じてミラーがバコンと上がり,再びシャッターが開閉して撮影が行われます.よくメカだけでこんな動きができるものですね. |
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