2020年2月24日月曜日

spectre x360 13 (2019) 使用感

HP spectre x360 13インチ,2019-2020モデルについて使用感をば.比較対象は2年前のタブレット型2in1, HP elite x2 1012 G2です.

いいところ

狭額縁なのにWindows Helloはよく機能します.テントモード(上下逆)にしていても大丈夫.

角の欠き取り部にあるUSB-C.わざわざこんなデザインにしなくても,と思っていましたが,意外と取り回しに役立ちます.2in1はヒンジ側にケーブルを挿せませんからね.

i7-1065G7,さすがにコア数がi7-7600の倍あるのでそれなりに早い.iris plusもUHD620に比べると5割増しぐらいのパワーがありそう.ただ,他に搭載機が多いi7-10710は6コアなのでCPU性能は上.iGPUとのバランスではどうなんだろう?

Optaneメモリのおかげかキビキビ感を感じます.尤も,当方のelite x2はSSDに問題を抱えていたのかもしれないな,と今になって思います.

LTE対応機を(4Kディスプレイを諦めて)わざわざ選んだので,当然LTE対応です.eSIM対応ぽいし.

イマイチなところ

YOGA型2in1なので厚い.重さは50gも変わらないんですが,コラボレーションキーボードを付けたelite x2よりかなり厚いです.ただ,画面が16:9なので細身だから,カバンへの収まりはそんなに悪くありません.

分かってはいたけど,Dragonflyの軽量版(999g)と比べると重い.店頭で比べると軽いショックを受けます.まだアチラは求める仕様が選べない状態ですが・・・

USB-C (Thunderbolt) 系の挙動がいまいち不安定なんです.eGPUとは起動タイミングの相性があるようで,接続したまま再起動できません(ブラックアウトしたり延々再起動状態に留まったりする).RAZER Central (RAZERの管理ソフト)が起動してから接続しないとダメみたいです.Windowsの仕様も変わっているみたい(承認が不要にったりしている)も関係していそう.

ディスプレイと通常のUSB-C接続したとき,状況によっては「充電していません」になったりする.電力不足なの?elite x2 1012 G2ではほとんど問題なかったのに,残念.アップデートで欠点が解消されることを期待しています.

ディスプレイはいい発色で視野角も広いのですが,やはりUHDの3:2ディスプレイと比べれば雲泥の差.横長画面にウィンドウを並べると解像度不足を痛感します.

2020年2月20日木曜日

スキンシール貼ってみた

HP spectre x360 13にスキンシールを貼ってみました.

オリジナルの姿も良いのですが,カバンに滑り込ませると白っぽいコスリ跡が残るようで,ちょっと気になったのです.

若干,WWANモデルではポセイドンブルーが選べないことへの反感もありましたので・・・

HPのビジネス系PC?にはスキンシールなどほとんど発売されていませんので,サイズが近いSurface Laptop用のものを購入してみました.

Surface Laptopのほうがひとまわり大きいので,現物合わせでカットしながら貼り付けました.spectre x360の地色が地味なので,多少ずれても気にならない・・・はず.

裏面は吸気口もあるので,ちょっと手抜きしました.地色のチャコールとマッチしている・・・自画自賛ですね.

購入時,曲面にはどうかな,と多少心配しましたが,何事もなかったかのようにフィットしました.イメージがかなり変わって楽しい!尤も,使用中はユーザーの目には入らず,テントモードにすれば隠れちゃいます.持ち運び時のちょっとした楽しみ,という感じでしょうか.

2020年2月16日日曜日

えっ,eSIM対応してるの?

当方が購入したHP spectre x360 13 (2019)のWWANモデル,どうもeSIMに対応しているみたいです.ホントかな?

OLED 4K液晶を諦めてLTEを選んだ当方,さっそくIIJのSIMを挿して設定するわけです.設定はカンタンというかいつも通りなわけですが,その過程で「SIM1とSIM2」の選択肢が出てくるんですよ.

物理的にSIMカードスロットは1つしかないので,もしやと思ってSIM2を選んでいくと「eSIMプロファイルの管理」という項目が出てきます.これがあるってことは,eSIMを使えるってこと・・・?

直近に海外渡航の予定は無いので試す機会が無いのですが(国内用には物理SIMがあるので・・・),ホントならすごく有難いな!


eSIMに対応してるなら,そう宣伝してくれればいいのに・・・HPの製品紹介にもネット上のレビュー記事にも微塵の情報もありません.

HP spectre x360 13 (2019)が内蔵しているWWANモジュールはIntel XMM 7560というヤツだそうです. スペックを見る限り, LTE/LTEのDual SIM Dual Standbyとだけ書かれています.

このモジュールはiPhone XSにも採用されているそうなので,eSIM対応もありそうですが,そもそもeSIMって通信モジュールが持つものなのかな?物理デュアルSIMとの選択はベンダーがしそうなものだけど・・・

さらに検索してみると,HP カスタマー・ケア - ナレッジベースのドキュメントID: c06299089にスマートカード認証との絡みで情報が上がっています!

このドキュメント自体はスマートカード認証がWWAN系と干渉する,という話なんですが,その中でXMM 7360, 7560, 7262, HP LT4132はeSIM対応である,と明記されています.そのいくつかはeSIMの有効化にはファームウェア更新が必要なようですが.

その下にあるPC名リストを見ると,当方が使ってきたHP Elite x2 1012 G2も入ってます.なんだ,君も対応してたのか(ファームウェアアップデートしてないけど).

このドキュメントは2019年4月19日が最終更新日なので,spectre x360 13 (2019)やDragonflyは入っていませんが,XMM 7560搭載なら同様でしょう(希望).


というわけで,どうやらspectre x360 13 (2019)はeSIM対応らしいです.これは結構嬉しい!機会を捉えて使ってみます.

2020年2月13日木曜日

またHPにしちゃった

迷ったPC選び2020ですが,結局HPの2in1, spectre x360 13インチ (2019) のFHD+LTEモデルにしました.

理由はいくつかあるのですが,LenovoにしろDellにしろHPにしろ,モダンPCへの対応やCPUの世代交代途上にあって,いま高価なPCを買うのは得策でないように思えた,というのが大きいです.

当方が購入したspectre x360 13は「WWANモデル」というヤツです.i7-1065G7+16GBメモリに32GB Optane+1TB SSDという基本構成で,4K液晶を諦めるかわりにLTEモジュールが付きます.

キャンペーンもあって16万円強で購入できましたので,コストパフォーマンスは大変高いと思います.DELLやSurfaceでは別売のペンも付いてきます.好みとはいえ,2in1でタッチ・ペン対応というのは,一度使うと手放せません.

4K液晶はバッテリの持ちを著しく悪化させるから無くていいんだ・・・と自分を納得させていますが,WWANモデルのみボディカラーを選択できないのは残念です.ポセイドンブルーが良かったなぁ.

ちょっとした驚きは電源アダプタ―.同じ65WのUSB-PDですが,大きさがかなり小さくなりました.spectre x360のものはコンセントまでのケーブルも挿さないといけないので,持ち運ぶ体積は小さくなったのか若干疑問ですが,リーチが長くなったのは会議室等で助かります.


ドラゴンフライと違うの?同じなの?

昨年発表された(しかしなかなか日本では発売されなかった)HP Dragonfly.色が青くてボディデザインがオーソドックスな「ビジネス向け」シリーズであるわけですが,個人用のspectreとは「ガワが違うだけかな?」と思っていましたが, HP Elite Dragonfly vs Spectre x360 13によると結構違うようです.

HDMIの有無とかキーボードとかCPUの世代とかもありますが,中身も違えばボディ材質(Dragonflyはマグネシウム合金で軽い)が大きな差だとか.

Dragonflyが魅力的なのは間違いないですが,CPUを第10世代にして4KやLTEを選択できるGen2が出るまでは手を出しにくいですね.

ところで,spectre x360って以前からありますよね.当方が知る限り2015年からあって,結構ボディデザインも変化してきてます.年式でもいいけど,たいてい年末年始に発表されるので分かりにくい.G1, G2のようなジェネレーションを付加するか,DELL XPSのようにモデルナンバーを併記してほしいです.


悩みの軌跡

めぼしいPCをリストアップしてからウンウン悩んだのですが,まずは「16:9の横長画面なら超FHDに拘らない」ことにしました.

当方,自宅とオフィスの双方にUSB-CのUHDディスプレイを置いているので,実際はあまりPC本体の画面は見ません.出張のときは重要ですが,画面の縦の長さのほうが解像度より使いやすさに効いているように思えたのです.

そしてやっぱりLTE内蔵機がいい!テザリングじゃだめなの?という意見もありますが,スマホのバッテリ消耗は致命的なので避けたいのです.

ケーブルでスマホを充電しながらテザリング,という手もありますが,そうする以上のメリットがなければヤダな,と思ったのです.

これらを踏まえて,第10世代CPU+16GBメモリ+1TB SSD+Thunderbolt3を条件として機種を絞り込み,結局LTEを取りました.

2020年2月7日金曜日

外付けGPUボックスを導入

PC買い替えを迷っているうちに,思いがけずeGPUを導入してしまいました.

グラフィックボードを内蔵している小型のものを探したのですが品切れとのことで,定番品のRAZER CORE X Chromaを導入しました.

別途必要なグラフィックボード(グラボ),選ぶ基準がイマイチよくわからないので,中級クラスで納期が短かったGeForce GTX 1660Tiにしました.正直,NVIDIA GPUの型番ってよくわかりません.

若干「高級大型Thunderbolt3ドッキングステーション」という体ではありますが,GPUが活きるようなシーンではかなりの性能向上があるようです.BlenderのBMWベンチで比べてみると10倍以上の速度になっていました.

導入前:所要1128秒

導入後:所要98秒


CORE X Chroma

RAZER CORE Xには無印とChromaがあるのですが,USBハブ機能は後者にしかありません.「ケーブル1本接続」で使いたいので,ちょっと高いですがChromaにしました.コイツは「光る」のもウリなのですが,明るい部屋でピカピカしていても虚しいので早々に消灯設定しました.

しかしながら,当方が導入したMSIのグラボはLEDの消灯方法が分からず,箱の中で光っています.何とかなりませんかね.

RAZER CORE X Chromeは中身をガバっと引き出すことができ,グラボの装着は容易です.逆にいえば,立派で重いガワは単なる鉄の塊です.きっと電磁シールドとしての意味があるのでしょう.

電源ユニットからはグラボ用に8ピン電源コネクタ(さらに6ピン+2ピンに分かれる)が2組用意されています.内部も広いので,最上位クラスでなければおおよそ収まるのではないかと思います.尤も,Thunderbolt3はPCI Express x4(だったかな?)なので,ハイパワーのGPUだと通信がボトルネックになってモッタイナイようです.


CPUパフォーマンスが下がる?

残念ながらメリットばかりではないようで,接続時はオーバーヘッドがあるようです.CPUの性能を測るようになったCinebench R20をCORE X導入前後で比較してみると,導入後のほうが5%スコアが下がってしまいました.元々非力なi7-7600Uなのに・・・

導入前

導入後

グラボ搭載のビデオメモリを使うようになると,本体側の負荷が軽くなってCPUスコアは若干向上するんじゃないか,と淡い期待を抱いていたのですが,そうではないのですね.最新のCPUはi7-7600Uより相当性能が向上しているでしょうから,あまり気にする必要はないのかもしれませんが.

ちなみに,Thunderbolt3でないSurface GoやPixel 4を接続すると充電器としてのみ機能しました.グラフィック出力はもちろん,USBハブ機能も動きませんでした.


接続問題

PC接続時のCORE X Chromaの挙動はなかなか賢いです.背面のメインスイッチをONにしただけでは何も起きません.デバイスがケーブルで接続されるとCORE Xの電源冷却ファンが回り出し,PDでの充電が始まります.PCの電源を入れるとグラボのLEDが光り始めて本体の冷却ファンも動き出し,システムが起動します.PCをシャットダウンするとCORE Xとグラボも止まり,充電状態に戻ります.

さて,導入当初,当方はLGの4Kディスプレイとディスプレイポート(DP)でCORE Xを接続していたのですが,PCを接続して最初の起動では4Kディスプレイに映像が出ません.一度リブートすると出るのですが・・・これが世に聞く「DP電源問題」なのか?

HDMI接続にするとそのような問題は起きないのですが,リフレッシュレートが30Hzになってしまいます.ディスプレイもGTX 1660TiもHDMI2.0なんですが・・・

60Hzだが若干面倒なDPをとるか,手軽だが30HzのHDMIをとるか?ディスプレイも買いなおせってことなんでしょうかね.

2020年2月3日月曜日

クリエイター向けノートPCってヤツ

次のパソコンを探している当方の目に,たまたま「NECからクリエイター向けノートPC」という記事が入りました.

そうか,そういうジャンルもあるのか,と思って,ネット検索してみた次第です.

「クリエイター向け」の定義はかなり曖昧なようなので,当方がなんとなく「そうかな」と思う製品を挙げてみました.メモリ16GB,SSD 1TBを条件にしています.

機種名 画面 CPU dGPU メモリ, SSD 重量 参考価格
Apple
Macbook Pro 16
16.0 inch
3072x1920
226 ppi
i9-9980HK Radeon Pro
5500M
(8GB)
16GB+1TB 2.0 317,680
Lenovo
Thinkpad X1
Extreme
15.6 inch
3840x2160
282 ppi
i7-9750H GTX 1650
Max-Q
(4GB)
16GB+1TB 1.8 309,760
Dell
XPS 15
15.6 inch
3840x2160
282 ppi
i7-9750H GTX 1650
Max-Q
(4GB)
16GB+1TB 2.0 290,609
NEC
Lavie VEGA
15.6 inch
3840x2160
282 ppi
i7-9750H (なし) 16GB+1TB 1.9 317,680
EPSON
Endeavor NJ7000E
15.6 inch
1920x1080
141 ppi
i7-9750H RTX 2060
(6GB)
16GB+1TB 2.1 317,350
MSI
Prestige 15
15.6 inch
3840x2160
282 ppi
i7-10710U GTX 1650
Max-Q
(4GB)
32GB+1TB 1.6 241,780
Microsoft
Surface Book 2 15
15 inch
3240x2160
260 ppi
i7-8650U GTX 1060
(6GB)
16GB+1TB 1.9 347,930


机上検討

クリエイター向け,と言ってまず頭に浮かぶのはMacbook Pro 16inchモデルでしょう.業務上Windows機に限定の当方でも,昨年末に登場した最新型は魅力的に思えます.排熱問題が解消されているなら,HKのi9+dGPUに期待せずにはいられません.

Windows陣営でのライバルとなると,X1 ExtremeXPS 15が代表選手でしょうか.どちらもHプロセッサのi7と280 ppiを超える4K液晶にdGPUを組み合わせています.スペックがとても似ていますが,Lenovoのほうが軽くDELLのほうが安い,という関係にあるようです.

当方が検索するキッカケとなったNECのLavie VEGAですが・・・ちょっと不思議なモデルです.Hプロセッサではありますが,dGPUはオプションでも選択できません.自慢の4K OLEDディスプレイはこの記事を書いた時点で欠品.キーボード左側にショートカットキーが付いているのは特徴的ですが,後発なのに安くも軽くもありません.下位のRyzenモデルはFHD+8GB+512GBしか選べませんがRadeon RX Vega 10を備えるようなので,こちらが本命なのかな.

EPSONのマシンは「3DCG製作select」と銘打っており,ディスプレイはFHDに留めてRTX 2060を搭載しています.いかにも3次元モデリングに特化していて,ちょっとパーソナルにはとっつきにくいですが,なんかリアルにプロフェッショナルな感じですね.

MSIのPrestige 15はUプロセッサですが,6コアの第10世代CPUを積んでいます.dGPUも積んでいますが,メモリが32GBで軽く安いのがすごいですね.PhotoshopなどはCPU性能とメモリ量が効く,という話もあるようなので,2次元クリエイター特化型なのかも.EPSON機と対照的ですね.

次世代機の登場が噂されるSurface Book2 15インチも持ち運びを考慮してかUプロセッサを採用しています.今となってはスペックが古い感じもしますが,dGPUと高ppiのディスプレイを備えています.なお,価格にはMicrosoft Officeが含まれます.こうして並べてみると,クリエイター向けとしてはさほど重くも高くもないんですね.

まとめると,クリエイター向けノートPCとはおおよそ,高精細なディスプレイ,比較的高いTDPのCPU,dGPUを搭載し,15~16インチのディスプレイで2kg前後,20万円台後半から30万円台前半のPC,という感じでしょうか.パフォーマンスは魅力ですが,モバイルには気合が要りますね・・・