PC組み換えの続き.
カラになったNR200P MAXにはインテルの第13世代CPUを押し込みます.
CPUはi7-13700K,マザーボードはROG Strix Z790-I Gaming WiFi. 従前の構成をそのまま世代更新したような構成です.
GPUカードはASUSのTUF-RTX4070ti-12G-Gamingにしました. 価格と性能向上のバランスを考えると,現時点で4070tiが良いかな,と思ったのです.
メモリはDDR5 5600MT/s, SSDはWD Blackの1TB M2 MVNeです.
結構ちがうROG Strix Z790-I
単純にROG Strix Z690-Iの次世代機だと考えて購入したZ790-Iですが,ピン配置などが結構変わっています.
例えば,シャシーファン(CHA_FANP)コネクタの位置が下(PCIeスロット側)から上(AIO_PUMP並び)に変わりました.
ちょっと驚いたのは,オーディオ関係がマザーボード上から一掃されたこと.HD_AUDIOヘッダは基板上になく,バックプレートにもオーディオ関係の端子は一切ありません.
そのかわり,オニギリみたいな形のROG Strix HIVEなる拡張デバイスが添付されています.オーディオやUSB端子が集約されていますが,どうせならSDカードリーダーを付けてほしかったな.マグネットが付いていて鉄に貼りつきます.
正面(ロゴのある面)に4つLEDが搭載されていまして,Z690-Iでは基板上にあった自己診断表示になっています.毎回見せなくても・・・と思うのですが,小型筐体にギュウギュウ詰めにする場合は有難いかも.
なお,ドーターカードにPCIeの信号を3.0にするスライドスイッチが取り付けられてます.ライザーケーブルがPCIe3.0のものだと映像が出力されず,FモデルのCPUだと詰むので,その対策でしょうか.しかしZ790マザーを選ぶのにPCIeケーブルを妥協する人っているのかな?
NR200P MAXへの組み込み
サイズに余裕があるので,NR200P MAXへの組み込みは悩む要素はあまりありません.下右フレームと電源プラグは外してしまった方が容易です.
唯一の難所はマザーボード上端のコネクタ接続.ここにCPU_FAN, CPU_PUMP, CHA_FANコネクタが並んでいます.相変わらず背の高いヒートシンクとラジエターファンに挟まれて,非常にアクセスしにくいです.
さらに,ROG Strix Z790-Iでは,出荷時コネクタにゴムのカバーが装着されています.これを外し忘れると,いくらケーブルのコネクタを上から押し付けても嵌りません.このあたり,事前に確認の上,ケーブルをつないでから取り付けたほうがいいですね.
RTX4000番台のグラボ
NR200P MAXは長さ336mmまでのGPUカードが収まるとされているのですが,RTX4000番台は慎重に選ばないと平気でこれを超えてきます.なので,物理サイズで選べる製品が限られます.PCIeカード本来の規格では長さ312mmが最大のようで,NR200やLian LI A4-H2Oは十分に条件を満たしているはずなんですけど.
シャープなデザインのMSIのRTX4070ti Ventus 3xがいいなと思ったのですが品切れ.同じくMSIのRTX4070ti GAMING X TRIOだと1mmオーバー.入るとは思うのですが,高価なGPUカードで無理はしたくありません.
TUF-RTX4070ti-12G-Gamingは長さ305mm,プレート2スロット・本体3スロット厚(65mm)なので,長さは余裕,ガラスパネルとの隙間もそれなりに残ります.
もしRTX4080を入れるとなると,MSIのGeForce RTX4080 VENTUS 3X OC(全長322mm)ぐらいしか選択肢がありません.ほぼヒートシンクの塊ですから,そろそろGPUカードも水冷が常識,の時代が来るかも.
PCIe電源ケーブル
RTX4000シリーズは補助電源コネクタが12VHPWRなので,変換ケーブルがついています.RTX4070tiの場合,8pinのPCIeコネクタを2つ繋ぐ仕様なのですが,分岐ケーブルではなくそれぞれPSUと直結するよう指示されています.
しかしPSU付属はすべて分岐ケーブル.余りの分岐部分が邪魔なので切ってしまいました.ショートが怖いので,断端は熱収縮チューブでカバーしておきました.
組み上げてから
組み上げて電源を入れ,BIOS (UEFI)を確認してからWindowsをインストールするわけなんですが,ネット接続のところで止まってしまいました.
今のWindowsはネット接続がないと一切先に進めません.
有線でつないでもダメで,ものは試しと手許にあったUSBイーサネットアダプタで接続したらうまくいきました.
初期不良か?と思いましたが,Windowsインストール後はマザーボードでちゃんとネット接続できました.Windowsが悪いのかマザーボードが悪いのか,ずっと待ってればなんとかなったのかわかりません.
Windowsのトラブルシューティング(別のデバイスでアクセスしろって出る!)は例によって全く役に立たないので,こういうことが無いようにマザーボード側で頑張ってほしいところです.Z690-Iのときは全く問題なかったんだけど.
サーマルスロットリング?
BIOSのアップデートをしてからCinebench R23を走らせてみると,30,000ptsには少し届かないな,という値でした.
i7-12700からは40%の性能向上で,正直すごいなと思う反面,あとちょっとで30,000なのに・・・という感情も残ります.人間は欲深いですね.
ベンチマークを始めるとあっという間にCPUパッケージ温度が100度まで上がります.たぶんサーマルスロットリングが起きていると思うのですが,それなりの値が出ているので,スロットルワークも進化しているんでしょうね.
ROG Strix Z790-Iには,Armoury CrateのオートチューニングやAI Cooling, HIVEのEZ mode AI OCボタンやらAI Suite 3(別途インストール)による最適化など,様々なチューニング手段が提供されています.でも,Cinebench R23のスコアについてはどれも似たり寄ったりでした.
NR200P MAXは280mmAIOなので,もう少し頑張ってくれてもいいような・・・水枕の取り付け方をもう一度見直してみますかね.
なお,私の使い方では,RTX4070tiのファンはほぼ止まったままです.ラジエターは排気で使っていますが,吸気を試してみてもいいかもしれないな,と思っています.