イタリアで暮らしていくためには,Codice fiscale(フィシカルコード)の取得が欠かせません.
このCodice fiscale,アメリカでいうSocial Security Numberのようなものらしく,銀行口座を開いたり,何か契約行為を行うときに必要とされます.聞くところによると,脱税防止が主眼らしいですが・・・
上記のように,Codice fiscaleは経済行為を対象としているためか,正規に滞在している外国人にも発給してもらえます.原則として,滞在許可申請が済んでいれば,パスポートを身分証明として発給してくれる,はず,です.
ところが,ビチェンツザの街の窓口では,一度「滞在許可証がないとダメ」と跳ねられてしまいました.現場の裁量権がはっきりしているこの国では,担当者がダメというとダメなようです.
それなら滞在許可証の発給を待って・・・と考えるのは早計.滞在許可証の発給を受けるためには,申請を行ったときに指定された日に警察へ出頭し,諮問等を受ける必要があるのですが,この日付が(当方の場合)申請から3か月近く後なんです.滞在許可証が申請から1~2週間で発給されるなら何も問題ないのですが,これでは困ります.
そこで先生と相談し,大学の窓口で「滞在許可申請を行ってさえいればよい」の言質を取り,同様なケースでCodice fiscaleを取得した外国人に話を聞き,いざとなった場合に電話で応援してもらう算段を取り付けた上で,再び発給申請に臨みました.
今回も何やらごちゃごちゃと言われたようですが(イタリア語なので分らない),ベテランの女性係員は比較的我々の話を聞いてくれて,なんとか無事にCodice fiscaleを発給してもらうことができました.役所を出たとき,先生が「We won!」と言っていたのが記憶に残っています.
なお,今回は先生との戦闘準備のほか,私もスーツにネクタイで日本人らしさを強調.現場の裁量権の強いこの国で,できるだけ係員に「問題を起こしそうにないお客さん」を演じるようにしました.結果的に発給してもらえたので,効果があったのではないかと思います.ビチェンツァの町中で,暑い中スーツを着て歩いている人なんて数えるほどしかいませんが.
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