2018年9月12日水曜日

なぜレクサスのエンブレムは「丸にL」なのか

我がゴルフmk7の車検が近づく今日このごろ.振れない袖を嘆きつつクルマの話題.

トヨタ発の高級車ブランド,レクサスのエンブレムは「丸にL」ですよね.これってツマンナイな,と見るたびに思うのです.

欧州高級車のエンブレムって,それ自体に物語性がありますよね.陸海空を制覇するとか,大空に舞うプロペラだとか,歯車だとか.

一方,フルラインメーカーはトヨタにしろVWにしろFORDにしろ,比較的そっけない文字的なエンブレムですよね.

完成車メーカーではないけど,ヤマハの音叉マークは物語性があってカッコイイと思います.全く違う産業から発展してきたこと,楽器をチューニングする緻密さ,エンジンを楽器に見立てる,など,エンブレムを読みとく(妄想する)楽しみに溢れていると思います.

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そんなことを思って,当方が一方的に「高級車」だと思うブランドについて,ブランドの由来とエンブレムのタイプ(文字的か図形的か),形態上の特徴の有無について調べてみました.

表にしてみると,当方の思い込みに反して高級車のエンブレムは案外そっけない物も多いんですね.ただし,文字的なエンブレムの場合は必ず特徴ある形態との組み合わせになっていますね.やっぱり「文字だけじゃ寂しい」ってことなんじゃないでしょうか.なお,アウディのシングルフレームグリルはさほど歴史がありませんが,一大ブームを巻き起こしたので入れました.

ブランド名 由来 エンブレム 形態の特徴
Rolls-Royce 人名 文字的 パルテノン神殿
Bugatti 人名 文字的 馬蹄形グリル
Ferrari 人名 図形的
Lamborghini 人名 図形的
Aston martin 地名+人名 文字的 台形型グリル
Mercedes-Benz 人名 図形的
Porsche 人名 図形的 カエル顔
Landrover 一般語 文字的
BMW 地名 図形的 キドニーグリル
Audi ラテン語 図形的 シングルフレームグリル
Lexus 造語 文字的 スピンドルグリル
Cadillac 人名 図形的
Lincoln 人名 図形的
Jaguar 動植物名 図形的
Alfa-Romeo 地名+人名 図形的 盾型グリル

また,並べてみるとブランド名は人名とか地名とか動植物名とか,実在の名称が使われるのがほとんどですね.

「アウディ」はラテン語だそうですが,こうして並べると造語のレクサスに近い印象を受けます.フルラインブランドと一部のプラットフォームを共有していることや,シングルフレームグリルを与えたことによってキャラが「立った」点など,レクサスと似てますね.マーケティング的には,これが正解ということなんでしょう.

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レクサスという名は,アメリカのマーケティング会社が作ったと聞きます.出自ゆえか,「丸にL」のエンブレムは物語性が皆無です.

それで,形態上の特徴としてスピンドルグリル,なのでしょうけど,公式は「スピンドル」が「糸巻き」(→織機→トヨタ?)であることを否定しているそう.ルーツを断ち切っているようで寂しいです.

日本も長い歴史と独自の文化を持っているのですから,それをエンブレムやデザインに取り入れればいいのに.レクサスのエンブレムが「丸に(カタカナの)レ」だったらよかった・・・かも?

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