2016年12月9日金曜日

Nikon S用 50mmで撮ってみる

NIKKOR-S・C 1:1.4 f=5.0cm.Nikon S2の標準レンズとして取り付けられていたもの.

とても細くコンパクトなのに35mm版をカバーし開放F値は1.4と,なんだかワクワクするスペックです.広く知られたレンズのようで,Webを探すとマウントアダプタで楽しんでおられる方も多い様子.

当方もAmedeoのマウントアダプタが入手できたので,早速試してみました.

レンズを覗き込んで絞りリングを回すと,小さな絞り羽がたくさん出て来ます.このレンズの絞り羽は何と12枚.一眼レフと違い高速で絞りを開け閉めする必要がない(ピント合わせのために絞りを開放する必要がない)レンジファインダー用のレンズは絞り羽の設計自由度が大きいそうです.

なお,(Nikon Sの)マウント面より奥にもレンズは延びており,見た目の印象より長いレンズです.さすがにSONY Eマウントの奥へ入ることはありませんが,マウントアダプタの裏側から見ると一体化したような感じです.

Amedeoのマウントアダプタはカチンと気持ちよくa6000に嵌り,ピント調節用ヘリコイドの感触も良好です.この50mmレンズ自体にはピント調節機能がないのですが,絞り設定リングのほかにもリング状に滑り止めの溝が掘られており,これを持ってレンズ全体を回してピントを合わせます.露出しているレンズ長が短いので,ときどき誤って絞りリングを回してしまいます・・・


開放F値は1.4なのですが,絞り羽が綺麗なので,まずはF=2.8まで絞って持ち出してみました.明るい屋外では(自己満足レベルの)ピント合わせは容易です.ネットリとレンズを回しながらピーキング表示が移っていく様を見るのは楽しいですね.

室内および夜景では絞り開放にしてみました.噂通り,開放ではソフトレンズのような写りになります.それはそれで良いのですが,ピント合わせはかなり難しいな,というのが偽らざる感想です.絞り開放なら三脚は必須かな,と思います.


a6000はAPS機なので,イメージサークル(レンズが撮像面に像を結ぶ範囲)の中央部のみを見ているはずなのですが,それでも画面端部(トリミングしてしまっていますが)は甘めの写りに感じました.ただ,今回も無限遠がちょっと怪しいかな,と思えなくも無かったので,レンズの個体差やマウントアダプタとの相性などがあるのかもしれません.

それでも昭和30年のレンズをごく気軽に使えるのは,なんだか得したような気分になります.ただし,レンジファインダー用レンズなので「寄れません」.最低でも3フィート:約90㎝は被写体から離れる必要がありますので,小さなものを大きく写す用途には向かなそうです.

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